カバーペディア
寝具や睡眠の大切さ。繊維、生地などの素材、オーダー実績など、役立つお話満載です。
シーツ 選び方|寝具に合った種類
わたくし岩本が上級睡眠健康指導士の見識をもってマットレスや敷き布団のカバー、シーツの選び方やおすすめなどをご紹介したいと思います。当店つくるカバーの運営元は創業から70年以上にわたって、布団カバーやシーツの製造を行ってきた岩本繊維という寝装品メーカーです。布団のサイズやシーツの種類は時代の流れとともに変化し、多様化しています。そんななか、お客様からもいったいどのシーツが合うのか、既製品サイズではないけど合ったものはあるのか、など様々なお声をいただきます。シーツ選びに迷われている方のお力に少しでもなれればと、寝具に合ったシーツの選び方をご紹介いたします。
1.シーツやカバーの選び方
主なシーツやカバーの種類をご紹介します
マットレスや敷布団のシーツ・カバーといっても、ボックスシーツ、マットレスシーツ、ワンタッチシーツ、敷き布団カバーと様々な仕様のものがあり、当店をご利用いただいているお客様からも「どれを選べばよいのか…」というお問い合わせをいただくことがあります。
選び方としては、まずご使用の寝具の形に合うものをお選びいただくことが大切です。寝具とシーツの形が合っていないと、うまく入らなかったり、ずれてしまったりする原因となります。
2.寝具の形で選ぶ
角のあるものかないもので選ぶ
まずは寝具の形で合うものを選んでいきましょう。
角のあるものか角のないものかで合うシーツやカバーが変わります。
角のある寝具
角のあるものとしてよくみる寝具には「マットレス」がありますが、ここでひとつ注意点があります。「マットレス」として売られている商品でも角のないものもありますので、名称だけで判断するのではなく、形で選ぶことが大切になります。
角のあるものに合うシーツとしては、「ボックスシーツ」と「マットレスシーツ」があります。
角のない寝具
角のないものとしてよくみる寝具には「敷き布団」があります。布団の端部分が角ばらずに丸みのあるものです。
角のないものに合うシーツとしては、「敷き布団カバー」と「ワンタッチシーツ」があります。
3.ボックスシーツとマットレスシーツ
シーツの仕様で選ぶ
寝具の形で大きく2種類に分けられたら、次はシーツやカバーの仕様で選びましょう。
ボックスシーツ
ボックスシーツの特徴
ボックスシーツは厚み10cm以上のベッドマットレスにお使いいただける片面だけを覆い、裏面はゴムでワンタッチでかけていただくタイプのシーツです。
ボックスシーツのメリット
裏面がゴムなので、ワンタッチでかけやすく、裏面に10cm折り返し幅があり、はずれにくいデザインでしっかり固定できます。
ボックスシーツのデメリット
マットレス前面を覆うタイプではないので、裏の開いている隙間からほこりなどが入ることがあります。
このような方におすすめ
裏面の返しが10cmほどあり、しっかり固定したい方にはボックスシーツの全周ゴム、三つ折りのマットレスでよく折りたたむ方には、ボックスシーツの天地ゴム。
マットレスシーツ
マットレスシーツの特徴
マットレスシーツは厚み20cm以下のベッドマットレスにお使いいただける片面だけを覆い、裏面はゴムでワンタッチでかけていただくタイプのシーツです。ボックスシーツとは違い、マチが付いています。また、裏面のゴムが天地ゴムの仕様のものだと、サイドの裏面の返しはほぼなくなります。
マットレスシーツのメリット
ボックスシーツと同様、裏面がゴムなので、ワンタッチでかけやすいシーツです。
マットレスシーツのデメリット
ボックスシーツと同様、裏面の開いている隙間からほこりなど入ることがあります。また、裏面の返しがあまりなく、天地ゴムだとほとんどないため、寝たときにサイドのシーツのめくりあがりが気になることがあります。
このような方におすすめ
よく折りたたみサイドの折り返しがないほうが良い方にはマットレスシーツの天地ゴム。
4.敷き布団カバーとワンタッチシーツ
シーツの仕様で選ぶ
寝具の形で大きく2種類に分けられたら、次はシーツやカバーの仕様で選びましょう。
敷き布団カバー
敷き布団カバーの特徴
ボックスシーツは厚み20cmまでの敷き布団にお使いいただける両面を覆い、ファスナーで閉じていただくカバーです。
敷き布団カバーのメリット
両面を覆うことができるので、カバーの中にほこりなどが入りにくく、布団を汚れから守ってくれます。
敷き布団カバーのデメリット
ワンタッチシーツと比べると着脱に手間がかかります。
このような方におすすめ
畳などの上に直置きし、裏面も汚れから守りたい方。
ワンタッチシーツ
ワンタッチシーツの特徴
裏にゴムが入ったマチのない敷き布団用のシーツです。
ワンタッチシーツのメリット
裏面がゴムなので、ワンタッチで着脱が楽にできます。
ワンタッチシーツのデメリット
マットレス前面を覆うタイプではないので、裏の開いている隙間からほこりなどが入ることがあります。
このような方におすすめ
両面を覆っていなくても、着脱しやすいものをお求めの方。
5.サイズの選び方
基本的には敷き布団やマットレス本体と同じサイズを選びましょう
お手元の品質タグにサイズが記載されている場合はそのサイズ通りで選びましょう。
しかし、中身が固わたなどの場合は厚み分大きくしたサイズでないと入らないので、注意が必要です。
心配な方は収縮率を目安に大きいサイズをご指定頂くのがおすすめです
天然繊維を使用している生地はお洗濯後に多少の縮みが出てしまいます。
ただ、各ご家庭の洗濯方法や干し方、ご使用環境によって必ず同じように縮むわけではないので、収縮率を目安に大きいサイズをご指定頂くのをおすすめしております。
当店でも全ての生地の収縮率データを検査機関で全て取得していますが、実際に当店で生地や製品を洗濯して採寸するとデータと異なる場合がしばしばあります。
採寸誤差もあり、少し引っ張って測るだけで2~3cm変わってきます。
さらに洗濯後に吊り干しすることで生地が伸びて、縮んだサイズが多少戻ることもあります(ニットなどの伸縮性のある編み物は特にです)。
また、天然繊維は必ず洗濯後にシワが出来ますが、こちらも縮みの原因ですので、そのシワをアイロンなどで伸ばすとサイズが多少戻ります。
結論的には洗濯後に必ずぴったり元のサイズに戻るという保証はできないのですが、気になる方には洗濯縮み分大きいサイズを選ぶようにしましょう。
ちなみにドラム式洗濯機のタンブラー乾燥(濡れた生地を高温で乾燥させる方法)は通常洗濯と違い、極端に縮みますので、縮んで困る洗濯物は絶対に使用は避けましょう。
つくるカバー店長
岩本悠資プロフィール
所属 | 岩本繊維株式会社 代表取締役社長 |
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出身 | 1983年10月 京都生まれ |
経歴 | 同志社大学経済学部卒業。広告代理店入社、営業部配属。岩本繊維入社後、日本全国の寝具専門店、家具店などの小売店への卸営業活動を経て、自社ECサイト「Living Mahoroba楽天店」「つくるパジャマ」オープン。 睡眠健康指導士のアプローチで快眠に関する知識や寝装品、パジャマ選びなどの情報をブログで発信。 |
資格 | ・上級睡眠健康指導士(第553号)、日本睡眠教育機構所属。 (https://jses.me/) ・通販エキスパート検定3級(310010270093)、一般社団法人 通販エキスパート協会所属。(https://tsuhan-exa.org/) ・京セラ創業者稲盛和夫氏を塾長とする経営勉強会「盛和塾」所属。(盛和塾は2019年12月閉塾) (https://www.kyocera.co.jp/inamori/contribution/seiwajyuku/about.html) |